社会福祉法人もくせい会には働く場所(事業として)特別養護老人ホーム、デイサービス、在宅介護支援センター、居宅介護支援事務所、訪問介護、グループホームがあります。

 それぞれの職場で、たくさんの人が働いています。どんな職場でどんな仕事をしているのでしょうか。 実態を知っていただくために職場紹介を計画しました

職場紹介

 職 場 名 氏 名 職 種  記録日 
居宅介護支援事業所 武蔵野 錦織悠也 介護支援専門員
2015年11月 


    指定居宅介護支援事業所・武蔵野の紹介

「居宅介護支援事業所」は、ケアマネジャーの事務所です。 

「武蔵野」は特別養護老人ホーム「ヨコタホーム」の1階にある事務所で、女性1名、男性3名のケアマネジャーがいます。4名のケアマネジャーはそれぞれ介護の現場で5年以上の経験を積み、介護支援専門員の試験に合格しケアマネジャーとして働いています。


     認知症サポーターのリングをつけています。
     


「同じ事務所内には「在宅介護支援センター武蔵野」も併設されています。「在宅介護支援センター」は福生市からの委託事業で、地域に暮らしている方々の介護相談窓口です。2名の専従の職員がいます。

私達ケアマネジャーの仕事は利用者さんがより幸せになれるようお手伝いすることです。なんらかのきっかけで、自宅での生活に支援が必要となった方が私達の利用者さんです。

 具体的には、要介護認定を受けて要支援以上の認定が出た方です。利用者さんが笑って暮らせるよう、自分らしく暮らせるよう、必要な介護サービスを適切に選択できるよう、利用者さんに寄りそっていきます。

 デイサービスや訪問介護、訪問看護や訪問リハビリ、訪問入浴や福祉用具のレンタルといった様々な介護サービスの中から、利用者さんに適した介護サービスを紹介し、利用者さんに選んでいただきます。「とてもいいところを紹介してもらった」「いい人を紹介してもらった」と言ってもらえた時はいつもホッとします。

私達の利用者さんは地域で暮らしています。皆さん性格も違いますし、患っている病気や、自宅の状況、家族関係、希望する介護サービス等々、全てがその方その方によって違います。また、利用者さんを支えて下さる介護サービス事業者も、地域にたくさんあります。

 私達ケアマネジャーは、たくさんの介護サービス事業者や地域の方々の力を借り、様々な状況にある利用者さんを支えていきます。ここに私達在宅のケアマネジャーの仕事の面白さがあると思います。

在宅での介護サービスは、利用者さんの自宅で、利用者さんの生活や価値観、希望に合わせて行われなければ成り立ちません。言葉では当たり前に聞こえますが、例えば利用者さんの自宅が足の踏み場のないような家でも、そこでこれからどう暮らしていくか、誰がどのような支援をしていくか、一緒に考えていきます。施設の介護現場では決して出会うことのないような世界が待っています。


「武蔵野」は特定事業所加算(U)を取っていて、その加算要件の一つに「24時間常時連絡できる体制を整備している」ということがあります。

 4名のケアマネジャーは交代で携帯電話を持ち帰り、夜間の電話相談に備えています。夜間は相談を受けても、介護サービス事業者は閉まっているし、ケアマネジャーができることはほとんどありません。ですから、夜間の相談電話はほとんどありません。

 しかし、利用者さんは、一人暮らしや高齢世帯、認知症を患っている方や、思うように動けない方、と様々な状況があります。私も過去に一度、夜間の連絡を受け、真夜中に高齢者二人で住む利用者さんの自宅を訪問し、救急車を呼んだことがあります。このような場面に遭遇する事も在宅のケアマネジャーならではかもしれません。

我が国は2060年には総人口が9000万人を割り込み、高齢化率は40%近い水準になると推計されています。今のまま2060年を迎えては、介護保険制度どころか国全体が破綻してしまいます。介護保険のサービスに携わっている私達はこういった問題から目をそらすわけにはいきません。 

介護保険のサービスに頼るばかりではなく、年を重ねてもできる事は自分で行い、互いに支えあい、自分が住んでいる地域で暮らしていけるようになっていかなくてはなりません。これからは、そんな地域を作っていく必要があります。
 
 私達在宅のケアマネジャーの仕事は、これからの日本を支えていく地域作りに、少しでも貢献できるのではないか、と思っています。

 
        
        居宅介護支援事務所で電話に対応する錦織さん


自己紹介:

指定居宅介護支援事業所・武蔵野のケアマネジャーの錦織悠也です。 

小学2年生の3学期に福生市に引っ越してきました。その時から父方のおばあちゃんと一緒に住むようになりました。学校から帰ってくるとおばあちゃんがいる、そんな家庭で育ちました。おばあちゃんは優しくて穏やかな人でした。 

高校生になり、進路を選ぶ時、「何か人の役に立つような仕事がしたい」と思うようになりました。また一方では、「おじいちゃんやおばあちゃんとのんびり話をしたり、お茶を飲んだりしていることが自分には合うのではないか」という思いもありました。そこで介護福祉士の専門学校に行くことに決めました。

専門学校に入ると、夏休みにはもう老人ホームへの実習がありました。実際の介護の現場はとても忙しく、仕事も大変でした。入浴の着替えの介助をしていた時、実習先の寮母さん(ケアワーカー)から「あなたそんなことやっていたら日が暮れちゃうよ!」と言われ、介護職=聖職と理想ばかりしか持っていなかった私の心は折れてしまいました。 

2年間の専門学校を卒業し、介護福祉士の資格は取りましたが、就職活動は行わず、フリーターの道を選びました。 

22歳になり、仕事に就きたいと思い始めた時、もう一度介護の仕事に向き合ってみたいと思うようになりました。

そこからは老健や病院の介護病棟で、介護の仕事の経験を積みました。利用者さんや利用者さんの家族の方々とお話をするのがとても楽しかったです。

介護福祉士として5年の経験を積み、介護支援専門員の試験を受けました。ちなみに介護支援専門員の合格率は約1520%くらいです。5人受験して1人合格するくらいの確率です。私も3回目でやっと合格できました。

介護支援専門員の資格を取って、有料老人ホームのケアマネジャーを2年間やりました。そして在宅のケアマネジャーとして働くため、もくせい会に就職しました。約4年半経ちましたが、本当に在宅のケアマネジャーは面白いです!! 

今は、次なる目標に向かっています。介護支援専門員として5年の経験を積んだ人が取ることができる「主任介護支援専門員」の資格を取るため、研修に行っています。 

これからも在宅のケアマネジャーとして地域で暮らす高齢者の方々の力になれるように働いていきたいと思っています。

                       錦織悠也





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